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慢性腎臓病・腎不全

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にゃんたちの病気

どんな病気?

腎臓には、血液をろ過して老廃物を取り除き、オシッコとして排出するネフロンという組織があります。

何らかの原因で一部のネフロンが壊れてしまった場合、残ったネフロンで補って腎臓機能を維持しようと働きますが、この働きのよって、残ったネフロンに大きな負担がかかってしまうため、さらに残ったネフロンが壊れやすくなるようです。

このようにネフロンがすこしずつ減少していくと、腎臓機能も徐々に低下してしまい、慢性腎不全を発症してしまいます。

※腎臓病のリスクを高める要因はわかってきていますが、詳しい原因は今のところまだ解明されていないようです。

慢性腎臓病のステージ

慢性腎臓病は4つのステージに分類されます。

ステージステージ1ステージ2ステージ3ステージ4
残存
腎機能
33%25%<10%<5%
血液検査
(血清CREA値)
正常
(<1.6mg/dl)
正常~軽度上昇
(1.6~2.8mg/dl)
軽度~中等度上昇
(2.9~.5.0mg/dl)
重度上昇
(5.0<mg/dl)
尿検査
(尿比重)
正常
低比重尿・尿蛋白
(1.028~1.050)
低比重尿・たんぱく尿
(1.017~1.032)
低比重尿・たんぱく尿
(1.012~1.021)
低比重尿・たんぱく尿
(1.010~1.018)
症状なしなし・軽度
(多飲多尿)
さまざまな症状
(食欲不振・脱水など)
積極的な治療をしないと生命維持が困難
※お世話になっている動物病院や自身にて調べているので参考までに。

【ステージ1】

この段階ではまだ症状は出ておらず、血液検査も特に異常なし。

しかし、尿検査で尿比重の低下や尿蛋白、腎臓の形状の異常が認められる場合があります。

この段階で腎機能は正常時から3分の1程度まで低下しています。

【ステージ2】

慢性腎臓病で最初に見られる多飲多尿が見られるようになります。

※我が家の猫たちもこの段階で大体気づいております。

腎機能が低下してくるとオシッコを濃縮できなくなるため、薄いオシッコを大量にするようになります。その為、水分不足になり、水をたくさん飲むようになります。

この段階ではまだ食欲や元気は普通にあり、気づかないこともありますが、腎機能は正常の4分の1にまで低下しています。

【ステージ3】

腎機能の低下が進んでくると、老廃物や有害物質の排泄が出来なくなり、尿毒症が進行してきます。

血液中の尿毒素により口の中の粘膜や胃の粘膜が荒れて、口内炎や胃炎になりやすく、食欲がない吐くなどの症状が見られるので、この段階で気づく飼い主さんも多いかと思います。

この段階では腎臓機能の75%以上が破壊されている可能があります。

【ステージ4】

ここまで来てしまうと、いわゆる末期にあたり、積極的に治療をしていかないと生命維持が困難になります。

慢性腎臓病の治療

慢性腎臓病は進行する病気で、なってしまったらいくら治療をしても治ることはありません。いかに進行を遅らせるのかを考えなくてはなりません。

初期の慢性腎不全では、食事療法と水分補給が重要で、慢性腎臓用の食事療法食に切り替える(ドライ・ウェット)、そしていつでも新鮮な好みに合った飲み水を飲める環境が必要です。症状が進み脱水が起こってくると、強制的に体に水分を補給する必要が出てきます。方法としては、経口補液・輸液(皮下輸液・静脈輸液)があります。

尿毒症が出てきた場合は改善するために、輸液療法と共に薬物療法になり、毒素を吸着させるための活性炭。胃炎の症状を改善するための胃薬を投与します。

【皮下輸液】

左右肩甲骨の皮下に針を刺し、輸液剤を投与します。皮膚の下に輸液剤を投与するので、こぶのように膨らみますが、時間と共に吸収され元に戻ります。通院か頻度が多い場合はやり方を獣医さんに教えてもらって自宅で行わせてくれる病院もあります。我が家は自宅で末期で亡くなるまでやります。慢性腎臓病以外でも使用する場合もあるので、通院回数が減らせてストレスの軽減にもなりますし、費用も多少抑えられますので、何かの機会にでもやれるようになっているといいかもしれません。

ただ、重度の脱水や血液の循環が悪い状態にまでなっているときは吸収されにくくなります。

【静脈輸液】

静脈の血管に留置針を刺して固定し、輸液剤を直接投与します。少量ずつしか投与できない為、時間がかかるので、日帰り入院か1泊入院のことが多いです。

どちらが適しているかは、その時の状態や性格、飼い主さんの都合など主治医の先生とよく相談しながら負担にならないよう決めるといいと思います。

慢性腎臓病なってしまったら

【食事】

慢性腎臓病と診断されたら、進行を少しでも遅らせるために慢性腎臓病用の療養食に切り替えます。療法食はタンパク質・リン・ナトリウムが制限されている上で、必要なカロリーを補給できるように作られていて、療法食を食べてた方が生存期間が2倍以上になることが分かっているようです。

ただ、そう簡単にいくわけでもなく、我が家でも大体が苦戦します。急なフードの変更に胃腸がおいつかず、嘔吐や下痢になったりもします。ウェット・ドライと色々なメーカーの物を試しても頑としても食べてくれない子もいます。その場合は、今まで食べていたものと4分の1ぐらいから徐々に切り替えてみたり、あまり良くはないけどささみや鰹節などふりかけてみたり工夫してみたり。何をしてもダメで、末期に近かったり、末期の時は強制給仕やご飯は好きなものを食べさせ、皮下輸液や薬の投与で済ませるなど、猫の好みと状態をみて主治医の先生とその時に良いと思った方法を相談して決めてきました。

・食欲が落ちてしまっているとき

フードを温めたり、ささみなどのトッピングをしてあげると比較的たべてくれたり、ヒルズ プリスクリプション ダイエット犬猫用a/d回復期ケア(ペースト状になっており、嗜好性が高い)を食べさせたりしています。

その他、強制給仕1つとってもいろいろありますし(鼻チューブ・経食道チューブなど)、どこからどこまでやっていくのかとても悩ましい判断が必要になってくるかもしれません。

【お水】

できるだけ水分補給がしやすい環境をつくってあげる。

腎臓の機能が低下してくると、オシッコを濃縮できなくなり、必要な水分を体内にとどめておくことができなくなります。そのため尿毒症を悪化させる要因の脱水症状になりやすくなります。慢性腎臓病の症状を悪化させる脱水を防ぐためには、十分な水分補給が必要です。

我が家では、ご飯を食べるところや好んで日向ぼっこしているところなど、移動ついでに飲めるように点在しておいています。あとは、温かい水が好きだったり、冷たい水が好きだったりと好みも分かれるので愛猫の好みに合わせて上げられれば最高です。お風呂の熱いお湯が好きな子もいます(^_^;)

【投薬】

慢性腎臓病で処方される薬は、腎臓自体を治すためではなく、尿毒症の進行を遅らせたり、口内炎や吐き気を抑えたりと腎臓病がゆえに出てくるつらい症状を抑えるための対処的なお薬になります。もちろんちゃんと飲ませられれば問題ありませんが、中には飲ませられないこもいるかもしれません。その場合は、錠剤だったら粉やシロップにしてもらったりすることで飲ませられたりもします。それでも難しい場合は輸液剤に混ぜられるお薬もおるかと思うので、かかりつけの先生に相談してみてください。我が家も飲んでくれる子もいますが、難しい子は何をしても無理です。その場合は先生と相談して注射にしてもらったりと変えています。

まとめ

慢性腎臓病は治療を行っていても徐々に進行していってしまう病気です。個体差もかなりあり、一概に何が正しいかも正直わかりません。そのため定期的な健康診断はもちろんのこと、飼い主さん自身の日頃からの観察もとても重要になってきます。

  • 食欲や元気に変化はないか
  • 体重が減ってきてないか
  • 水を飲む量に変化はないか
  • 嘔吐やよだれを垂らすなど、気持ちが悪そうな様子がないか
  • オシッコの回数、量、色などに問題はないか
  • 脱水症状をおこしていないか(背中の皮膚をつまんで引っ張っても元の状態に戻らなけれ脱水症状を起こしている可能性があります)
  • ☆痙攣や意識障害がないか

かかりつけの先生が、質問に対してわかりやすく説明をしてくれるのか、夜間も診察をしてくれるのかなどもとても重要になってきます。

もし異常を感じたら早めにかかりつけの病院に受信しに行きましょう!!

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